日本を含めた多くの国で日焼け止めに使われている成分が、ごく低濃度でもサンゴに共生する「らん藻」を殺し、サンゴの白化の一因になっているとの実験結果を、イタリア・マルケ工芸大の研究チームが16日までにまとめた。日焼け止めとサンゴの白化との関連が実証されたのは初めてという。白化が長引くとサンゴが死ぬことがあり、チームのロベルト・ダノバロ博士は「サンゴへの悪影響が少ない物質への転換が必要だ」と指摘した。
チームは、インドネシア、メキシコ、タイ、エジプトの4カ国の海でサンゴを採取。海水1リットル中に、市販の日焼け止めを100万分の1リットルだけ含む水の中で飼育した。その結果、18~48時間のうちにらん藻が大量にサンゴから抜け落ち、96時間以内にサンゴが完全に白化することを確かめた。
日焼け止め中の成分ごとに詳しく調べると、パラベン、桂皮酸、ベンゾフェノン、カンファー抽出物という4種類の物質に、使用時に海に溶け出すのと同程度の量で、サンゴを白化させる作用があることが分かった。
(産経新聞より記事転載)
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